iPod shuffle 3rd と、あやしい催眠術

 

2009年03月12日

2009年03月12日
iPod shuffle 3rd と、あやしい催眠術


願わくば "iPod shuffle" は、これ以上小さくしないで欲しい...という、ささやかな希望もむなしく、完全に打ち砕くモデルが発表された。

iPod のアイデンティティであったはずの円形コントロール部分はすでに無く、アップルマークもクリップ側にあるのみで "iPod" の文字さえ無い。

写真で見ると、何となくノッペリしてマヌケなデザインに見える。現物はまだ拝んだことないのでわからないが、これでもかといわんばかりに小型化されたのだから、たぶんバランス的にはこれでいいんだろう。

しかし、もう本体はいらないんぢゃあるまいかと思えるほど小さい。

その気になれば、イヤホンに内蔵だって可能だったろう。
 (操作はどうするんだ? 自分の頭を1秒間に16回叩くとか....)

ま、そうなると "iPod" シリーズのおかげで売り上げを伸ばしているメーカの皆さんたちは、顔面蒼白になること間違いなしだろうなあ。

[03.13:追記]すでに、顔面蒼白状態らしい。

本体側に操作部がまったく無いので、市販のヘッドフォンを接続しても再生できないからだ。だが心配ない、リモコン付きのアダプタを別売りで準備しているらしいから、だいぢょうぶだ。ま、「グミホン」よりは高いだろうけど...。

そんなメーカの意向を反映したわけではあるまいが、地方の家電量販店ではあきれるというか、結構目がテンになりそうな光景をよく見かける。

となり町のK敷市N庄町にある、某大手家電量販店で見かけた店頭掲示物である。

どこの量販店でも見かける、携帯音楽プレーヤの売り場の写真であるが、
「ipodコーナー」というデカイ案内板の全角文字がほほ笑ましい。


(この連中に "iPod" の正しい製品名表記をせよというのは、どだいムリな話だ)

わずかばかりの "iPod" とその周りにムレ集う他社製品群という、ありがちな展示の仕方からも、いかに "iPod" のおかげで多くのメーカが恩恵を得ているかがわかる光景である。

こんな場所に、 “iPod shuffle 3rd” を展示しても他のゴミに...もとい、製品にまぎれて、やっぱりゴミにしかみえないだろうなあ。

かなりスペースをとって、 宝石なみの相当リッパな化粧ケースにでも入れないと、と思うが、どこの店舗でも商品の展示スペースは限りがあるし、ましてやバックマージンもない(少ない)アップル製品にそんな配慮をする脳天気な店があるとは思えないんで、まずムリだろう。(そのわりに、この店舗にはムダなスペースは結構散見された)

この雑然としたスペースの中で、おもわず見逃してしまいそうだが、問題は赤色矢印の2ヶ所である。楽しいツッコミどころ満載だ。

まずは、右側の掲示物。(以下、写真クリックで拡大ね)



「徹底比較」と銘打った、いかにも某S●NYがやらせそうな「iPod vs Walkman」という対決図式で、デザインや価格、機能といった面での評価を店の意見として挙げている。

デザイン:カラバリと操作性の比較で、どこがデザイン面の比較なのかよくわからない。

価格:価格はどちらも一応オープンプライスのはずだが、「iPod の価格は常に同じ」と言い切っている。

19,800円の Walkman は大特価1割引ですが、17,800円の “iPod nano” はビタ一文値引きはいたしません! だから、 Walkman がお買い得!!••••••\(^0^)/

...と、言いたいわけだな。(+20円ぐらいは誤差の範囲か)

ま、セール対象にする協賛金等の支援がアップルから得られない、という意味だろう。

保証:販売店独自の延長保証をつけないのは、別にアップルのせいではなく販売店の勝手だが、有料である上にそれほど安くもない「アップルケア」の存在は、完全に無視されているようだ。(あたりまえか)

録音:「音楽データ転送方法」というのが正しい表記だと思うが、一般向けには「録音」の方が通りがよいのだろう。

ウォークマンのことはよく知らないが、CDプレーやから直接録音する機能があるらしい。「CDプレーヤー」や、「直接録音」という表記がアヤシイが、まさか、専用のミニコンポのことを指しているのではあるまいな。

パソコンもってない連中に、専用ミニコンポも一緒に売りつける作戦か?
(パソコン売りつけるよりは後の面倒というリスクは少ないだろうが....)

充電:「原則」の意味が不明だが、充電器を売る気は全くないようだ。

ヘッドホン:「あまり」という部分に多少の配慮(逃げ腰?)が感じられるが、これは完全なネガキャンに見えるのは、「“iPod” 標準添付ヘッドフォンの音質は巷で言われるほど悪くないと思う会」会員のひがみか?

または、「別にオマケイヤフォンでいんぢゃねクラブ」のメンバーやフォスター電機株式会社の社員だけが感じる特別な感情かもしれない。(なんのこっちゃ)

スピーカー:第二世代の "iPod touch" を除いて、スピーカ内蔵タイプは存在しないはずだが、おそらく "Dock" 機能付きのサードパーティ製品を売りつけようという腹だな。

ウォークマンのことはよく知らないが、本体内蔵のスピーカの音質を「そこそこ」と表現できる耳の持ち主なら、"iPod" のオマケイヤフォンも「音質はそこそこ」に聴こえるだろう。

コンテンツ:〜可能とか、〜もある、という表現は「不可能&無い」と変わらないのが世の常。

車で再生:接続方法をFMトランスミッタに限定する意味はないと思うが、ここでは珍しく、別売り商品で商売しようという意欲が感じられない表現になっている。

アホらしいポップ作成に疲れてきたのが読み取れるが、「ラジオ並」といっても最近のカーラジオは昔のラヂオと違って、侮れないモノもあるぞ。

等々、敗北宣言を発表した某S●NYも、地方ではまだまだ抵抗を諦めたわけではないようだ。

しかし、左側のもう一方の掲示物には、かなり悪意が感じられる。



「ipodの購入を検討されている方へ!

ipod付属のヘッドホンは音質が良くありません!

ご一緒にヘッドホンの購入をオススメします♪」

という一文を目にして、ハイそうですかと2千円程度の製品を買っていく連中は音なんか気にしていないし、それなら付属品になんの不満があるのかという「絶対矛盾」に陥るパラドックスがここにある。

ハッキリ言って、アップルにけんかを売っているとしか思えないが、よっぽど恨みでもあるんだろう。「徹底比較」で思惑通りにウォークマンが売れず、どうしても “iPod” が欲しいという顧客に対する二段構えの作戦を展開して、まるでサンドバッグ状態である。

わざわざ、矢印の下に「付属品の視聴できます」という日本ビクター株式会社のロゴ入りスタンドにアップル純正とおぼしきヘッドフォンまでおいてあり、音質評価にはかなり自信があるようだ。両隣には、同社のたぶん「Qfits」と「グミホン」が並べられている。

個人的に、ビクターのウォークマンのことはよく知らないし、 この両製品を視聴したことはないので断言は出来ないが、実売 1,980円や 880円の製品で「ipod 付属ヘッドホン問題」が解決するなら顧客サービスの一環として優良情報の提供ということになるだろう。

もし、そうでなければ大いに問題がある販売方法である、と言わざるをえない。

もちろん、 某S●NYぢゃあるまいしこの件に日本ビクター株式会社が一枚かんでいるとは思えないが....。

そんなに、 “iPod” を売りたくないなら取扱商品から外しゃあいいのにとも思ったが、それでは集客力に影響が出るからだろう。とりあえず、人気商品で客寄せしておいて利益率の高い商品に誘導する、というのはよくある戦略だ。

しかし、 880円の「グミホン」のためにここまであからさまに展開する、命知らずな店舗もめずらしい。この不景気の経済状況で、顧客と取引先の両方を怒らせてよく商売が成り立つモノだ、と感心するばかりである。

自社製品のメリットを強調したいがために、ライバルメーカ製品のデメリットを論うのは、ある程度営業政策としては致し方無しの感もあるが、顧客と直接の接点である販売店の掲示物で堂々と批判するのは、いかがなものかと思う。

ましてや客をナメているとしか思えない、まことに如何わしい内容ならなおさらである。

ネット上には "iPod" に標準添付されているヘッドフォン(イヤフォン)の音質について、ことさらにネガティブな評価を下して売り上げを取ろうとする記事や情報が多いのは、周知のとおりである。

そろそろ、"iPod" 付属ヘッドフォンに対して、正当な評価をしても良い時期だろう。

個人の(フリをした)プログ記事や(工作員の)口コミ情報に惑わされる事無く、自分の耳で評価してなお音質に不満があるなら、半端は辞めていっそ思いっきり高級品に手を出そう。

左の坊主でもいいし、赤毛や禅盃座にも良い製品はあるぞ。

禅のHD650クラスになると、別格の音(と価格)がする。短時間視聴しただけだが、
思わすレジに持っていきそうな危険を感じて早々に退散したぐらいだ。購入と屋外での
使用には度胸が必要だが、本当に音質を追求したいならそんなことは些細な問題だ。

そうすれば、多少の経済効果も期待できるし、家電量販店も高級品がもっと売れるなら、もう少しマシな店頭展示に改めるだろう。

耳に自信のない輩や音の違いがわからない連中に、どんな雑音情報を与えても効果があるとは思えないが、善良な消費者にアヤシイ催眠術をかけるようなマネはやめてほしいなあ。

それにしても、 “iPod shuffle 3rd” である。う〜む、小せえ!

2009年03月某日 Hexagon/Okayama, Japan