Wireless Mighty Mouse 死亡

 

2009年11月03日

 
Wireless Mighty Mouse 死亡

Mighty Mouse のトラックボールにはよくゴミが詰まって、スクロール動作が不安定になる。

そんな時は、白い紙の上でマウスをひっくり返して、少し強めにゴリゴリやる掃除方法で簡単に回復していた。

この方法は、Mighty Mouse の発売当初アップルのサポートで教わったのだが、現在では推奨されていない。 というか、そんな指導などしたことが無いとシラを切る始末だ。

電話で聞いた話なので物的証拠はないし、もちろん公式見解でもないだろうけど…。

最近の推奨方法は「清潔でけば立っていない布でやさしく拭き取ってください。」である。Mighty Mouse の清掃方法


で、やってみたがそんな生ヌルい方法では、内部(ボールではなく主にローラ部分)に詰まったゴミがとれるわきゃあない。やっぱり、平らな机の上に紙をしいて強めにゴリゴリやって、出来れば内部から黒いゴミが紙の上に付着するぐらいでないと効果はない。

しかし、この方法は簡単なだけに次にゴミが詰まるまでの期間が短い。マウスが新しいうちは効果の持続時間も比較的長いが、根本的な解決方法ではないので、そのうちにだんだん正常動作の期間が短くなってくる。(完璧な防止策は指先の消毒ぐらいか?)

ローラから一時的にゴミの塊が取り除かれても、トラックボール内部に留まっている限りは、いずれまた付着するからだ。

加えて、リスクも高い。それもムチャクチャ高い。あまり調子に乗ってゴリゴリやり過ぎるとマウスが破損する可能性があり、その確率はほぼ100%なので、微妙なさじ加減が必要だ。

たいていは、まずセンターボタンがイカれる。Exposé(エクスポゼ)などを割り付けているが、コイツが効かなくなる。ボールが沈み込んだままになって、最悪は割り付けた機能が効きっぱなしになってしまう。そして、センターボタンがイカれたら、スクロールも不調になる。

たぶん、その手の苦情が多発し、サポートは指導法を生ヌルいマウスにやさしいものに改定したんだろう。

なぜか昔から、ゴミとローラは相性が良い。確証があるわけではないが、たぶんボールに比べてローラの直径が小さいことが、主な原因ぢゃあるまいかと想像するが、ボールより大きな直径のローラを持つマウスは想像できない。

ボール時代のマウス使用経験者はご存知だと思うが、ボールなんぞどんなに汚れていようが、それ自体はそれほど問題ではない。

問題は、ボールが汚れたままだとその汚れはゴミの塊となってトラッキングを検出するローラへ付着することだ。敢えて言うなら、ボールの汚れに気付いた時点でアウト、手遅れである。

ボールはいくら黒ずんでも、それこそ汚れの塊が貼り付きでもしない限りは動作上問題にはならない。それどころか、使っているうちにそんな汚れの塊はいつのまにか無くなっている。

なぜなら、ローラが自らを犠牲にしてボールを掃除してくれるからだ。当時、なんでその逆をやってくれるマウスが無いのか不思議だった。

ボールのゴミを吸着しますという触れ込みのマウスパッドも数多く販売されたが、内部のローラとゴミの争奪戦に勝利したマウスパッドはついに現れなかった。(地表に対して完全に平板なマウスパッドの直径は地球の直径に等しく、豆粒大のローラからみればほぼ無限大だから、ムリだなわな)

アップルも、歴代のボールマウスではローラの材質をいろいろ変更していたようだが、初期のステンレス版、末期のプラスチック版(主にコストダウンのためだったかも)、またはローラの直径の大小など、のいずれもゴミの溜まり方は大差なかったようだ。PowerBook 発表以降のトラックボールでも、革命的な改善はなされていない。

そのうちに、トラックボールはトラックパッドに変わり、マウスはやれ赤外線だのレーザだので、そんな研究もそこそこに辞めちまったんだろう。

ワイヤレスマウスは革新的だと思うが、ボールの無いトラッキングマウスは実は1980年代(Mac Plus)の時代には存在していたし、自分自身でも使用していた。(A+ Mouse

ただし、金属製の専用マウスパッドが必修で、要するに移動量のカウントをマウス内部から外部に移動しただけものだが、当時はそのスムースな動作に惚れ込んでかなり高価であったにもかかわらず、速攻でゲットしたように記憶している。

純正ボールマウスも別部品で買うと結構高かったのでどうせなら、という考えも働いたに違いない。(ま、その当時の Mac の価格に比べりゃ屁みたいなもんだわな)

しかし、専用マウスパッドが金属製で、冬場に素手では辛いマウスであったためと、加速度の設定がイマイチで常用はしていなかった。

その時、いっそケーブルをマウスパッド側に付けて、マウスをフリーにできないものかと考えたのだか、そんなシロートでも思いつく発想はその後のタブレット(デジタイザ)に反映されている。

ローラにゴミが付着すると、ポインタの動きは悪くなり時々止まったりするようになる。そのような場合でも裏ぶたを開けて掃除してやれば、割と簡単に回復していた。

しかし、Mighty Mouse のトラックボールは開けることが出来ないので、このローラ部分の掃除は簡単にはできない。

もちろんマウスを破壊しても構わないなら可能だが、バラシを実行する前に「何のために掃除をするのか」という主目的を冷静になって思い出した方が良い。(健康になるためなら死んでもいい…、と言うのなら止めませんけどね)

で、すでに死亡したマウスなら司法解剖(私法解剖?死報解剖?屍崩解剖?)も構わんだろう、ということでバラしてみた。


中央に見える極小部品が今回の死因

案の定、センタークリックとボールを持ち上げてローラに密着させる機能を合わせ待った、超小型のお玉のような部品が折損していた。

その上、あまり強くやったもんだから折れたお玉が、導電性高分子のブーツ(たぶん、構造的&材質的にはキーボードなどに使用されているヤツと同じもの)を突き破って内部の電極に食い込んでいた。



折れた部品を元の位置に置いてみた様子(拡大写真

これまでに不調になったワイヤード、およびワイヤレス双方のMighty Mouse を何個かバラしてみたことはあるが、いずれも死因は今回のものと似たり寄ったりなので、部品の流用もできない。

みんな、壊れるところは同じなのである。

今世紀になってから発表された Mighty Mouse であるが、少なくとも、ボールの回転をローラに伝える基本的な構造自体は1970年代から全く変わっていない。それでも正常に動作している限り、指先に反映される物理的なボールのクリクリ感は気に入っていた。

新しい Magic Mouse(マジックマウス)には、メカニカルな部品が少ないので、このようなトラブルが解消されるであろうと期待しているのだが、考えてみれば単にトラックボールがトラックパッドになっただけなんである。(もちろん手品のようなシカケは満載だが)

iPod のクリックホイールが実際に回転しないパチモノなったのは、たしか21世紀になって間もない 2002年頃だったはずだ。トラックパッドが最初に登場してからでも、もうすでにかなりの年数が経過していることを考えると、やっと出たかという気がしないでもない。

ま、発想というものは製品になってしまえばどんな革新的なものでも、当たり前に見えてしまうものだが、何でこんなに時間がかかったのだろうという素朴な疑問も湧いてくる。

そして、これは昔からよくあることだが、今回の Wireless Mighty Mouse の不調になる直前に何をしていたかというと、実は新製品のMagic Mouse をポチっていたのだよ。

ちゃんちゃん(合掌)

2009年11月某日 Hexagon/Okayama, Japan