アドレスブックメモ帳計画

 

2010年06月13日

 
アドレスブックメモ帳計画
(たんなる思いつき…だけど実践済み)

連絡先、アドレスブックなど、その名称においてもまるで一貫性のない住所録であるが、コイツをメモ帳として使うアイデア。

(連絡先というアプリ名もどうかと思うが、ここではあえてツッコミを入れることは差し控えることにする)

Over the Air による同期機能があり、Mac、iPhone、iPad の三者間において何れのデバイスで入力しても、ほぼリアルタイムでデータの共通化が実現できる。

iPhone や iPad 上では、電話番号の検索が出来ない(なんと!)、メール本文内の検索が出来ない(え〜っ!)、連絡先のメモ欄は検索対象になっていない(ウッソ〜?)など、目が点になるというか、信じられないというか、いろいろと驚かされる仕様の検索機能である。

が、少なくとも同期後の Mac OS では、すべて Spotlight の検索対象にはなる。(インデックスがまともなら、という条件はつくが…)


おまけに写真の欄もあるので、iPhone で撮影した写真、iPad のグラフィックソフトなどで記入したイラストやメモ書き、その他スクリーンショットなども記録しておくことができる。

ただし、表示される写真は切手サイズだし、同期後にMac OS上で再利用しようとしても320ピクセル程度でしかない。

そのかわり、iPhone で「カメラロール」、iPad では「保存された写真」と呼ばれる保存領域にあるデータを選択できるので、使い勝手においてはさほど凝ったテクニックを駆使しなくても済むことも、使いやすさの点ではメリットと言えるだろう。

メリット、というか便利な点:

  1. OTA による自動同期でラクチン。

  2. 写真、イラストやメモ書きを表示する欄もある。

  3. メール送信機能もあり、同期対象以外にも対応。(ただし vCard)

  4. グループを管理することで、ある程度分類もできる。

  5. 標題を名前の欄に入れておけば、一応検索も可能。

加えて、別途契約や設定が必要なサードパーティアプリを使用するより、面倒が無い上にセキュリティ上安心(のような気がする)。

また、各ディバイスおよび MobileMe の基本機能の範囲内で同期が行われるので、MobileMe に対する年間契約料の一部でも元を取った気分に浸れるかもしれない。

デメリット、というかその他問題点:

  1. 写真欄のサイズが小さい。

  2. 入力欄が狭い。(入力し辛く且つ見にくい)

  3. iPhone OS では、検索機能の不備からメモ欄が検索対象とならない。

  4. Mac OS X アドレスブックの制限ににより、出力形式に自由度が無い。(QuickLook ではメモは表示されない vCard 形式のみってのはどうよ)

  5. メモ欄の文字数制限が不明。(限界未確認)

ちなみに、アドレスブックメモ帳計画という、この項の元原稿に相当するテキストは約3,500文字程度あるのだが、iPad で大半を入力し OTA 経由で同期した MacBook のアドレスブックから、iWeb にコピペ&編集して作成されている。

もちろん入力作業には、連絡先をそのまま使用したわけではなく、Pages for iPad を使いましたけどね。

iPad 版の連絡先は、iPhone 版のように横に向けてもエリアの幅が増えてはくれないちょっとおバカ仕様で、その凝った外観ほど中身は工夫されていない。

しかし、そもそも Pages for iPad に OTA 同期機能が無いことの方が問題だが、iPad 版の iWeb やブログ作成アプリの存在にまで言及すればキリがない。

また、標題に名前の欄を流用すると、新たな問題が発生する可能性もあるし、なぜかメモ欄のみ編集モードを介さずに入力ができることはメリットでもあるが、データの誤入力や意図しない改変に対して一抹の不安はある。

現状では、グループを分けることにより他の住所録データと切り分けているが、iPhone OS 側ではグループの編集や所属グループの選択さえもできない。

また、「分類」という新たなフィールドを定義して分類名を入れて見たものの、Mac OS 側では検索の補助となりえるが、iPhone OS 側には表示されないので、新たな工夫が必要になる。

などなど、問題も多いアドレスブックメモ帳計画だが、少なくとも機能という点では、数多あるメモ帳やノートパッドアプリが搭載している機能は、全て網羅している「アドレスブック」またの名を「連絡先」たちである。

副題のとおり、発端はたんなる思いつきだけど、Mac OS ではレパになって以降アドレスブックが改良されてから、すでにかなりの期間実践済みである。複数の Mac 間とiPhone および iPad では、現在までのところ大きなトラブルにはなっていない。

しかし、出先で簡易なメモとして常用するのはいささか使いにくいし、標準で存在する「メモ」というアプリケーションを差し置いて「連絡先」というのも如何なモノか…、である。

それ以上に根本的な問題があるのは、メモ入力までのプロセスだ。

かつての Palm ディバイスの場合は、メモ帳ボタン一発で入力が開始できた。

ところが、iPhone や iPad では、電源を入れ、ロック解除(設定によってはパスワード入力)、ホーム画面からメモ帳なり連絡先なりを起動、追加のプラスボタンを選び、画面をタップしてキーボードが表示されるようになるまで……の、長い道のりのあとには、何をメモるつもりだったのかさえも忘れてしまう。

それでもなお、なんでこんなアホなことを思いついたかというと、OTA による同期が意外と早いことに気づいたのと、iPad で文字入力が格段にしやすくなったことにより、一度は諦めかけていた「つかえるノートパッド」探しをまた始めたからに他ならない。

AppStore で入手可能なありとあらゆるノートアプリを試してみたが、いずれも「帯に襷」であるか、どちらにも足りないかだ。

あるものは文字だけでグラフィックスはダメ、またあるものはグラフィックスだけで文字がダメ、はたまた連携や同期が面倒だったりタコだったり。

(象印の Evernote も使用しているが、グラフィックスの扱いがイマイチだったり、テキストの書式設定などはお笑い草で、なにより余計な機能がテンコモリ。その割に同期は遅くiPad での編集には制限だらけ…、それでも人気はあるんだから、世の中わからないモノだねえ)

Mac OS では、そのようなアプリ探しにも疲れ果てて、いまだに「pNotePad ver. 0.9b2」という古いフリーウェア(駄洒落ぢゃないよ)を愛用している。

ちなみに、バージョンはこれより新しくても古くてもダメで、あくまでも「pNotePad ver. 0.9b2」なのである。

もちろん、他のディバイスとの連携機能など全くないし、プレーンテキストオンリーで、リッチテキストもダメである。

一応アプリ内での検索機能はあるが、大文字小文字を区別する仕様なのでおそろしく使いにくい。メタデータに対応していないので Spotlight の検索対象にもならないし、スノレパ上での動作は緩慢でかなりアヤシイが、動作していることだけでも奇跡のような2003年製のソフトである。

しかし、個人的な環境においては Mac OS X になって以来永きに渡って、これを置き換えるライバルはいまだに登場していない。

参考までに、以下にメモアプリに対するこだわりの条件を列挙する。

<超々個人的メモアプリに対する絶対条件>

○自動保存あたりまえ
  保存するかなどと問うてくるようなメモアプリは、たいていゴミである。

○ウニコード対応あたりまえ
  Mac OSの標準仕様に従えば必然であるはず

○ドラッグ&ドロップあたりまえ
  標準的なテキスト編集ルールに準拠していること
  ダブルクリックで文字列選択が出来ないなど言語道断(→Finder 10.6.4)

○プレーンテキストオンリーモードの選択(後述)

○背景色、フォントおよびサイズの任意設定
  視認性向上のため絶対必要。

○ウィンドウクローズでアプリ終了
  メンドウが無い。

○標題の自動作成(一行目が表題になる機能)
  メンドウが無い。

○標題の一覧表示(ドロワー)
  文字数カウントなどのオプション表示機能

○新規ページ作成で白紙ページ
  未入力・無題のページを保持できること

○ページ順序の自由設定(勝手にソートしない機能)
  メール内のメモが使いにくい最大の要因。

○書出し機能(ページ単位および全体)

○検索機能(単独:ページ内&全体)

○保存ファイルの管理が容易であること

●メタデータ(spotlight)対応

なんと、この古いフリーウェアは一番最後のメタデータ以外の条件は全てクリアしているのだ。

いまのところ、バックアップも兼ねて定期的にノート全体をテキストに書き出すことで、spotlight 対策も講じている。

メモ用紙の機能として、プレーンテキストオンリーのモード選択にこだわるのは、Safari などから文章を引用する時リッチテキストだと使いにくい。黒い背景のページから白い文字をドラッグすると、な〜んにも見えなかったりするからだ。

ページ単位で、扱う文字種が選択できれば理想だが、どちらかしか選択肢が無いなら、迷わずプレーンテキストオンリーを選ぶ。

どうしても画像を含むリッチテキストが必要なら、テキストエディットを使用して適当なフォルダに放り込んでおけば、ライブ検索を使用することで、たいていは間に合う。

新しい OS 環境への対応と動作が鈍くなければ、なんだったら生涯「pNotePad ver. 0.9b2」でも構わんと思っているんだけどね。

メモ用紙に最も必要な条件は、凝った機能より使いやすさと手軽さ、要するに軽快なフットワークである。

話しは逸れるが、テキストエディットもスノレパの現行バージョン 1.6 (264) では、変換機能もかなり充実してきた。高機能でありながら動作も軽く、プレビューとともに「つかえる標準ソフト」になってきている。

ぶっちゃけ、テキストエディットにプレビューのようなドロワーが付いて、自動保存モードの機能があれば、それでもいいような気がするんだが…。いまだに旧態依然としたワープロよろしくトイレットペーパ書式オンリーではメモ用紙としては使いにくい。

ま、エディタとしては、それが真当なんだろうけど、メモ用紙にはページの移動はスクロールではなく、めくるという概念が必修で、逆に個々のファイル管理は必要ない。それゆえに、テキストエディットとは別の、他のディバイスとの同期機能を持ったアプリが必要なわけだ。

だいたいリッチテキストに対応するんなら、ついでに簡単な絵の描ける、ドローとペイント機能を持った標準アプリもあってしかるべきと思うんだが、これは今の Mac OS レベルのような、高機能な OS に対してもなお、贅沢な要求なんだろうか?

今更ではあるが、「OpenDoc」を見捨てたツケが回ってきているような気がする。(余談である)

で、
「pNotePad ver. 0.9b2」に似ているシンプルで優れたソフトウェアに「Goat」という葉書印刷用のアプリがある。(正確には、あったというべきかもしれない)

起動すると、アドレスブックのデータを勝手に読み出して、選択したグループの住所を設定した葉書レイアウトに合わせて印刷してくれるのだが、その設定や使い方もマニュアルいらずの「見りゃわかるだろう」的な、非常にシンプルで素晴らしいアプリケーションだった。

だったというのは、前述のようにレパードになってから、アドレスブックの仕様が大きく変更され、グループを選択しても連続印刷が出来なくなってしまった。

その後、ひと工夫することで一応連続印刷は可能な「葉書AB」というソフトに切替えたが、 フィールドの扱いなどに一部問題はあったものの、使い勝手の良さや縦書き文字の扱いに関しては「Goat」に軍配が上がる。

「葉書AB」も、スノレパで新たな問題が発生したにもかかわらず、いつまでたっても対応されないので、一枚づつの印刷でガマンすることにして「Goat」に戻った。(個人的には、それでガマンできる程度の枚数しか印刷しないので、まっいっか、である)

「Goat」も、2003年を最後に消息を絶ったソフトウェアであるが、最終バージョンが ver. 01 だから、最初で最後のバージョンだったのかもしれない。そう考えると、基本設計のしっかりした、なかなか天晴れなソフトウェアであったといえるだろう。

アップルのソフトウェアご紹介コーナーにはまだ存在するようだが、作者のサイトへのリンクは途切れて久しい。(合掌)

参考リンク:
http://www.apple.com/jp/downloads/macosx/home_learning/goat.html

いずれにしても、シンプルで分かりやすいソフトというのは、足りない機能や問題点もユーザ側で何かと工夫をしながら長く使えるもので、手に馴染むというのはこういうものなんだろうと思う。

もちろん、バージョンアップできるものならしたいものだが、それも今となってはちょっとムリっぽい気もする。

だが、そもそも元を正せば、葉書印刷も出来ないようなドアホなアドレスブックを過去何年にもわたって標準添付し続けている、アップル(のローカライズ担当)こそが最も罪が重いのだ、ということを忘れてはなるまい。

電話番号フォーマットを自動的に変更という機能を見れば、そのレベルはわかると思うな。なんでわざわざ、ハイフンやスペースがあるのにその区切り位置を自動的に間違えるほど、マヌケな機能を標準で搭載しているのか理解に苦しむ。ま、市外局番が3ケタ以上のイナカ者は相手にされていないだけかもしれないが…。(余談である)

冷静に考えれば、これだけパソコン環境が発展した時代においては、葉書なんぞ用紙設定の一部に過ぎないものだし、縦書きや書体に関するものは、ワールドワイド対応を謳う Mac OS とっては、基本機能の範囲内で実現されるべきである。

OS や標準アプリの不備を補うのが、サードパーティの役目と考えているなら、とんでもない話だ。それは拡張機能ではなくバグフィックスに他ならない。わざと穴を掘って埋めているようなもので、それでは所詮低レベルのアプリケーションしか期待できないだろう。

何時までも安易な「職人」頼りでは、根本的な問題は解決しないということも、肝に銘じておく必要があると思う。

6月21日から供給が開始される予定の「iOS 4」では、従来の問題点がどの程度改善されているか楽しみであるが、公式画像のホーム画面には「連絡先」のアイコンが見当たらないのがチト気になるなあ…。

(というより、なぜかアップルの公式画像では連絡先というアプリそのものの存在が確認できる画像は皆無であり、新しい iOS に関連した情報の中にも連絡先に関するものは全く無いのだ。う〜むアヤシイ)

ま、 先のことはわからないが、Mac OS 上に独立した標準ノートパッドや備忘録アプリがないことも、ディバイス間の連携を阻害している一因であることは疑いの余地が無い。

iOS ディバイスの使いやすさを向上させる意味においても、母艦となる Mac OS 上の基本アプリケーションに対しても

「よっしゃあ、もっぺん真珠湾からやりなおしだあ!」

「すべてを変えていきます。もう一度。」と、言って欲しい。


2010年06月某日 Hexagon/Okayama, Japan