2011年05月06日:Early or Mid?

 

2011年05月06日

 
Early or Mid?

iMac 2011

アップルが、製品番号をサイコロを振って決めているのは業界では有名な話だが、最近ではサポート名称までが、それに近い方法で決定されているらしい。(…たぶん)

新製品を発表する場合、その機種が該当するシリーズ名のみが使用され、年式とか形式名、開発用のコードネームなどは、アップルから一般向けには発表されることはない。

ディスプレイがブラウン管であろうが液晶であろうが、その形状が大福餅だったりフラットパネルであろうとも iMac は iMac と呼ばれ、材質がポリカであろうとアルミであろうと、MacBook は MacBook なのだ。 常に、新しい〜、…である。



iMac 2011

ただし、一般向け以外には当然どこからか漏れ伝わって、フリークの間ではそちらの方が一般的になったりする。

かつてノートでは、“Comet”, “Mighty Cat”, “Lombard”, “Wall Street”, “Pismo”、デスクトップでは、“Nitro”, “Tsunami”, “Yosemite” あたりが有名だが、いずれも話の冒頭からその名前が出てくることはまれで、まずは機種名で始まり世代のよる違いを区別する必要が発生したときに限り、使用されることが多い。

年代にかかわらず、いずれのモデル名も同一というのは、新規購入者には面倒がなくて良いのだが、旧製品を使用している大半のユーザーにとっては、修理やアップデートの時に困ることもある。

そのため、サポート用に大体の年式や形式が特定できるサポート名称というのがある。

もちろん、機種を特定するのは製品番号やシリアル番号で可能だし、シリアル番号なら、機種名だけでなく製品のグレードや生産時期、はたまた生産工場まで識別できるらしい。

しかし、製品番号やシリアル(製造番号)だけではデータベースでも参照しない限り、一見して機種や世代を言い当てるのは困難であるし、まず機種名からというのがサポートでの一般的なアプローチとなる。

実際、製品名〜サポート名称〜製品番号の順で会話する連中はいても、いきなりシリアル番号で会話が成立するような、怖いキモオタは存在しない。少なくとも私の近隣には…。

で、そのサポート名称、多少の例外はあるにせよ、一般に使用されるシリーズ名と発表された年を前期(Early)・中期(Mid)・後期(Late)と、おおまかな時期にわけた組合わせが多い。

  1. iPod のように、毎年一回がお約束の機種については、第〜世代(Generaton)が使用されているものもあるが、iPhone や iPad には、機能名(3G, 3GS)とか、臆面もなく単なる登場順の数字(4)もある。
    iPhone を例にとれば、発表後いきなり名称変更されたこともあり、製品名については、アップルがいかに適当に考えているかということがわかる。

記憶が正しければ、過去この全ての名称を網羅したグランドスラムな機種は、おつとめ品の雄「MacBook white」の2009年モデルだけであったはずだが、 このルールに従えば、年3回以上のアップデートは不可能になる。(iMac May 2011 にしとけば、毎月新製品を出せないこともないが…)

一年を前期・中期・後期の三分割するのだから、単純に考えれば前期(Early)=1〜4月、中期(Mid)=5〜8月、後期(Late)=9〜12月と、4ヶ月ごとの区切りになるはずだ。が、その法則も当てはまらない機種もある。

昨年の4月に発売された Mac Book Pro シリーズは、サポート名称は “Early 2010” ではなく、なぜか “Mid 2010” だった。

今回の iMac シリーズも、本来なら5月に入ってから発表されたので、“Mid 2011” のはずだが、“Early 2011” という説もあるらしい。

説と書いたものの、アップルが公表した資料にその両方が含まれているので、いっそう混迷を極め、モヤモヤとスッキリしないこと此の上ない。




とりあえず、iMac のサポート名称はいったいどっちなんだ!

…と、いうのが今回の文章の発端である。

なにもわざわざ、発表時期によって微妙に変化するようなモノをサポート名称をに使わなくても、機種や世代はおろか製品グレードまで特定できる、製品番号を前面に出せばいいのにと思う。

が、どうもアップルはそうしたくないらしい。

あまりにも脈絡の無い製品番号の割振りに、その背景にはどのような企業秘密が隠されているのかは知る由もないが、アップルストアでポチってカートを確認すれば、必ずそれは表示される。

しかも、出来合いに満足せずオプションをカスタマイズした製品には偏屈野郎の証として、栄誉ある特別の番号が与えられる特典だってある。

にもかかわらず、アップルのサイトでは発表される製品の仕様諸元の一覧表に、入っていることもあればそうでない場合もあったりするように、その取扱いも含めてかなり気紛れな製品番号である。

最近では、後から発表された製品の方が、若い番号を与えられたりすることも珍しくない。

したがって、事前に次期製品の製品番号を予測するのは全く不可能であり、サイコロ説の有力な根拠になっている。

[製品番号の謎]
 MacBook
 [MC207J/A] MacBook (Late 2009) ←グランドスラム達成記念?
 [MC240J/A] MacBook (Mid 2009)
 [MB881J/A] MacBook (Early 2009)
 iMac
 [MC309J/A] iMac 21.5 (Early? Mid? 2011) ←なにの記念?
 [MC508J/A] iMac 21.5 (Mid 2010)
 [MB950J/A] iMac 21.5 (Late 2009)

デザインに関してはかなり自信を持っているアップルのことだから、そう簡単には外観やパケージを変更しないのは周知のとおりだが、製品の命名に関してはそのデザインほど、格好が良くない。

だからといって、どこぞの業界のように新製品ごとにおバカな愛称を付けろ、と言っているわけではない。せめて、一般の目に触れる場所に「理に適った方法で付けられた」製品番号を付与して欲しいだけだ。

その上で、ファミリー名またはセグメント名とともに製品名を整理すれば、デザインと同様に製品名もスッキリとシンプルな良い名前になると思う。

だいたい製品名にプロ(Pro)などと言う、取って付けたような安っぽい名称で差別化する手法は、はっきり言ってダサイ。

なんで、“MacBook Pro” は “MacBook” ではだめなのか、コンシュマ用に “iMac” があるのなら “MacPro” ではなく“Macintosh” で、ホワイトモデルは “iBook” でいんぢゃね?…とも思う。

自動車業界などでは「〜誕生」という幟をよく見かけるが、中身が同じモノを外見だけで差別化して、あたかもラインナップが充実しているかのように見せかける姑息な手法だ。

やたらに誕生するもんだから、その影でしょっちゅう逝去しているモデルもあるはずだが、製品寿命の短さを声高に宣伝する必要もないので、静かに消されているのが実態だ。

「冷やし中華始めました!」は目にするが、終わりましたは見たことがないのと同様に、実際に終わっている時期は確実にある。いっそ、「今週で終わります」てな貼り紙でもあれば、おおそうか今年最後の冷やし中華を食っておくか、ということで売上増に貢献するような気もするが、やっぱ季節感も大事よねえってことかな? …余談である。

新製品発表の直後などには、一般ユーザーが知らずに旧型を購入してしまうなど、その後のトラブルに発展する可能性もある。

それは、最近でこそ減ってしまったが、お披露目のチャンスがあった Mac シリーズより、下手すると広報発表さえも無いことが多い、AirMac などの周辺機器等にその傾向がある。

AirMac Extreme などは、大福餅や箱形も一緒くたにされているだけでなく、箱形になって以降でも3種類もあるんだから、やっかい極まりない。

機能や性能はおろか価格までもが異なる製品に、同一名称で押し通そうととする姿勢には弊害も伴う。

ユーザーにとって、より明確な製品識別のための対策も、もう少し考慮されるべきであろう。

…ということで、こちらも気紛れな更新ですが、ひとつよろしく。 

2011年05月某日 Hexagon/Okayama, Japan