2012年10月02日:EarPods その後と iPhone 5 雑感

 
 
EarPods その後と iPhone 5 雑感

[MD633J/A] Apple iPhone 5 64GB White

マップアプリがホラーで面白過ぎると、何かと話題沸騰の iPhone 5 (iOS6) であるが、昨年の iPhone 4S と同様に運良く発売開始日にゲットできた。

前回 Earpods の iPod shuffle 3rd 未対応問題に関して書いたが、案の定単体で購入した個体の問題ではなく、iPhone 5 に付属している製品でもやはり動作はしない。

しかし、製品付属のマニュアルおよび、先日からダウンロードが可能になった PDF 版においても、やはり iPod shuffle 第3世代以降に対応と記述されている。

ただのヘッドフォンとしてなら元祖 iPod でも使用できるんだから、わざわざここで対応を謳う必要もないので、当然これはコントロール機能も含めた対応であるはずだが、リモコンは全く反応しない。

だいたい歴代 iPod の中でも唯一、自らコントロール機能を持たない iPod shuffle 3rd に対応しないという仕様は、理解に苦しむ。


もちろん、この件に関しては速攻でアップルのサポートに突っ込みを入れたのだが、1週間におよぶ調査の後にサポート担当者から得られた結論は、現時点ではそういう仕様であるということと、今後のソフトウェアアップデートにより改善される可能性は決してゼロではないと思う、…とのこと。

なにやら全く当てにはならんが、気を落とさずだからといって過大な期待を抱かずに大人しく待っておれ、ということだな。

で、件の iPhone 5 である。

より薄く軽くなったことは、手にして最初に実感できるが、冷静に考えれば単に背面のガラスと側面のステンレスがアルミになった分のような気がしないでもない。

だが、画素数こそ変わりがないものの、明らかにノイズが軽減されたカメラ機能、あっけないほど簡単に作成できるパノラマ写真や、画質的に向上した Retina Display など、毎度お馴染のスペックには現れにくい基本機能という点において、着実な進化を遂げている。

サイズ的にそれほど大きな撮像素子を採用するわけにはいかんのだから、無闇に画素数を上げて画質を落として欲しくない。むしろ高感度化よりは、シャッター速度をコントロールできた方がカメラとしては面白いと思う。

話題性のみを求めて、劇的な変化や派手な新機能を期待するアホなジャーナリストや株屋には、面白みの無い製品に見えるのだろうが、実際に使う立場からすれば最も有り難いアップデートである。

巷では CEO の謝罪文が発表されるなど、地図アプリの話題で祭りになっているようだ。ネット上での騒ぎを見るにつけ思うのは、たかが携帯電話ごときの地図ソフトに対して、世間はいったいどこまでの実用性を求めているのか、である。この手の問題は、企業間の政治が絡むに決まっているんだから、一般レベルでどう騒ごうがなるようにしかならない。

個人的には、ハッキリ言って地図の問題なんてどうでもいい。別にティム・クックに言われるまでもなく、勝手に適当な代替品を見繕って使用しているからそれほど困ることでもないし、新純正マップもシムシティを見るような感覚で眺めれば楽しいだけで、いんぢゃねである。

それよりも、久しくアップデートもされていなかった旧純正マップであるが、社外品を使用してみて初めてアップル謹製アプリの使いやすさをひしひしと実感できたのも事実である。iOS 6 のマップ批判も、情報量だけで比較されている現状では、このジャンルで新興のアップルに勝ち目はない。かつて、Mac vs Win で繰り返された物量勝負と同じである。情報量はいずれ増えることによって解決されるが、問題は質の勝負になった時にどうなのか、ということだろう。

何事も最短距離が、最良の道であるとは限らない。自らが理想とする地点に到達するためには、多少の遠回りも必要になることだってあるし、その過程でしか得られない何かが、後々の役に立つことはスティーブも何度か経験していたはずだ。今はアップルがそれを途中で投げ出して、単なる道草で終わらないことを祈るだけだ。

ただ、現時点で3D表示に関して2倍に高速化されたといわれる iPhone 5 をもってしても処理速度的にかなりムリがある。仮に早期にマップデータが揃ったところで、実用に耐えうるにはおそらく iPhone 7S ぐらいまで待たねばなるまい、というのがチラッと遊んでみた感想である。

アップルも、ユーザのフィードバックが欲しいのなら 同時に Mac 版を出すべきだったろう。そこそこパワーのある Mac なら速度的な面においてもさぼど問題にならないし、データがある程度そろってから iOS に移植すれば開発リソースも効率的に使えたはずである。要するに、Mac ユーザを軽視した現状の戦略に、根本的な問題がある。

それゆえ、もうしばらくの間は従来の Google Maps と併用できるお試し期間みたいなものを設けて欲しかったような気もするが、アップルもケンカの真っ最中に落ち着けと言われても、聞く耳は持てまい。もう面倒だから、いっそ現金資産があるうちに丸ごと買収してしまえとも思うが、そういうわけにもいかんだろうな。(Google)

今回、2003年の iPod 第3世代以来10年近く採用してきた30ピンのドックコネクタが、裏表のない(厳密にはあるらしいが)8ピンコネクタに変更された。例によってアップル独自のオラが規格なんで、予備ケーブルもまだ純正品しかない上に、当面在庫なしの状態である。

緊急用の外部バッテリーや出先で充電するにも不便なので、然るルートから欧州限定品の [MD820ZM/A] Lightning to Micro USB Adapter というのを入手してみた。


然るといっても、怪しいルートではない。iPhone 5 の発売開始日に前後して、たまたま観光でロンドンにいた娘の iPhone の位置情報からピカデリーサーカスあたりをうろついていたのを発見し、渡りに船とばかりにリージェントストリートのアップルストアまで走らせた結果、である。帰国後、土砂降りの雨の中、予定外のコースを強いられた文句をしこたま聞かされたが、…余談である。

豆粒ほどのチンケなソケットアダプタではあるが、Micro USB のショートケーブルとセットで使用するとなかなか使い勝手がよい。参考上代 £15 という価格も高いのやら安いのやらよくは分からんが、当面サードパーティ製品は期待できそうにないので、いたしかたあるまい。(しかしなんで、国内販売しないのだろう。やっぱこれも、欧州ローカルルールに従った、政治絡みなのかな。)

まだ、これといったマシな対応ケースも販売されていないので、使いにくいことは覚悟の上でスリーブ形式(未使用時の収納が前提で、使うときには取り出すタイプ)にしてみた。不測の落下時におけるショックアブソーバ的効果を期待しての選択であるが、使用時には基本裸族である。

以前は外出時だけ、着けたまま使用できるタイプを常用していたので気にならなかったが、ボディのある特定部分が結構熱くなる。特に出先で長時間 LTE を使用したり、カメラを使用するとかなり熱い。すなわち、金属筐体により放熱しているわけで、あまりそれを阻害するタイプのケースは避けたほうがよさそうだ。

加えて、バッテリーの消費も以前より激しいことを考えると、下手に薄型軽量化するより、大容量バッテリーを奢ったほうがよかったのではあるまいか。

ちなみに、LTE の通信速度は結構早い。SB の幹部連中にとっては、たぶんどこにあるのかさえも認識されていないような田舎町ではあるが、一応市内はエリアには入っているようだ。パケット定額料金も、以前より高めに設定されているので、当然といえば当然であるが、俄然1ヶ月前倒しが発表されたテザリングサービス開始に期待がかかる。

ただ一つ気にかかるのは、これだけの速度なら7GB/月という上限は、あっちゅう間に当たってしまうのではあるまいか、ということだ。はたして、UQ WiMAX を解約してもよいものかなかなか悩ましいところであり、サービス開始後もしばらく様子を見る必要はありそうだ。

以前より消費電力が危惧されていた高速通信やら処理速度の向上など、要するに色々なもの使えばそれなりに電力を必要とするのは、電気製品として当たり前な話である。ガラスより軽量なアルミが表面硬度において劣るのも、いわば交換条件である。

フィル・シラーも言っているように、アルミ製品に傷が入るのは、あったりめえだろうが!…と。

アップルがいくら丹精込めて美しくデザインしようが、気泡だらけの保護シートや傷だらけの上にチープな醜いデザインのケースでそれを隠し続け、2年後にお役ご免となるまで一度も目にすることはない。そういう連中は、たぶん新車のシートのビニールは廃車するまで剥がすことなく、できればワイングラスやジッポーのライターみたいなモノにさえも、やっぱり鉄壁な強靭さを求めてカバーや保護シートを貼りたくなるのだろう、と思うと気の毒になる。

星の数ほどの iPhone 用の保護シールやらケースが販売されているにもかかわらず、いまだに本体に入る傷についてこれほどまでに摂り沙汰される背景には、完璧なモノを求めて止まない人としての性を感じる。いつまでも若く美しいままでいて欲しいと望む気持ちは分かるが、それは所詮叶わぬ夢であることは、どんな人にもモノにも当てはまる。

ま、我が身を振り返っても、自己責任において付いた傷はある程度容認できるが他人に付けられた傷には無性に腹が立つ、という気持ちはあるけどね。

発売開始以来、10日間ほど使用してみた iPhone 5 雑感でした。

…ということで、ヒトツよろしく。

2012年10月某日 Hexagon/Okayama, Japan

 

2012年10月02日